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高校1年相当の女の子と保護者の方へ – HPVワクチン公費接種期限迫る

公費による接種を希望する場合は、遅くとも今年の9月までに1回目のワクチンを接種する必要があります。池袋東口まめクリニックでは、子宮頸がん予防に重要なHPVワクチン接種を土日祝日も含めて対応しております。

HPVワクチン公費接種のお知らせ

高校1年相当(今年4月1日時点で15歳)の女の子と保護者の方へ

重要
公費によるHPVワクチンの接種を希望する方は2026年3月末までに計画的に接種することをご検討ください。

小学校6年~高校1年相当の女の子を対象に子宮頸がん予防のためのHPVワクチンの公費による接種を提供しています。

高校1年相当(今年4月1日時点で15歳)の女の子は、公費による接種期間の最終年度にあたります。

  1. HPVワクチン接種は合計3回で、完了するまでに約6か月かかります。
  2. 公費による接種を希望する場合は、遅くとも今年の9月までに1回目のワクチンを接種する必要があります。
  3. 公費による接種が終了となる来年の3月末は、予約が取りづらくなる可能性もありますので、余裕をもったスケジュールでの接種をご検討ください。

※1)15歳未満で9価HPVワクチンを接種した方は、合計2回で完了する場合があります。詳しくは市町村にお尋ねください。
※2)最短4か月で接種を完了することもできます。その場合は、遅くとも今年の11月までに1回目のワクチンを接種する必要があります。

HPVワクチン公費接種のご案内 - 高校1年相当が最終年度

HPVワクチンって本当に必要なんですか?副作用とか心配で…

先生

HPVワクチンは子宮頸がんの80~90%を予防できる重要なワクチンです。安全性についても十分な検証がされており、多くの国で導入されています。不安な点があれば、いつでもご相談ください。

ヒトパピローマウイルス感染症について

ヒトパピローマウイルス感染症とは

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。

特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。HPV感染症を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、小学校6年~高校1年相当の女子を対象に、定期接種が行われています。

ワクチン接種の効果

HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。

現在、日本国内で使用できるワクチンは、防ぐことができるHPVの種類によって、2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)の3種類あります。

令和5(2023)年4月から、シルガード9も定期接種の対象として、公費で受けられるようになりました。

2価・4価ワクチン

サーバリックスおよびガーダシルは、子宮頸がんをおこしやすい種類であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。

9価ワクチン(推奨)

シルガード9は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。

HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることもわかってきています。

標準的なワクチン接種スケジュール

一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。どのワクチンを接種するかは、接種する医療機関に相談してください。

3種類いずれも、1年以内に規定回数の接種を終えることが望ましいとされています。

接種間隔について
  • ※1:1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
  • ※2・3:2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上、3回目は2回目から3か月以上あけます。
  • ※4・5:2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の1か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上、3回目は1回目から5か月以上、2回目から2か月半以上あけます。

池袋東口まめクリニックでのHPVワクチン接種

土日祝日対応

土日祝日も診療しているため、学校がお休みの日でも接種可能です。平日忙しい保護者の方も安心してお越しください。

オンライン予約

24時間オンライン予約が可能です。待ち時間を短縮し、計画的な接種スケジュールを組むことができます。

接種後に体調が悪くなったらどうしたらいいですか?

 看護師

接種後は30分程度クリニックで様子を見ていただきます。何か心配なことがあれば、いつでもご連絡ください。土日祝日も対応しておりますので、安心してください。

接種をご検討中の方へ

定期の予防接種は、各市町村が主体となって実施しています。お住まいの市町村における接種方法については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。

対象の方には、お住まいの市町村から接種券が届いています。
お手元にない場合は、再発行も可能ですので、市町村にお問い合わせください。

よくあるご質問

Q&A Q: どのワクチンを選べばよいですか?
A: 現在は9価ワクチン(シルガード9)が最も多くの型のHPVを予防できるため推奨されています。詳しくは診察時にご相談ください。

Q&A Q: 副作用はありますか?
A: 接種部位の痛みや腫れが主な副作用です。重篤な副作用は非常にまれですが、接種後は30分程度様子を見させていただきます。

Q&A Q: 男性も接種できますか?
A: 男性の接種も可能ですが、現在は自費診療となります。詳しくはお問い合わせください。

子宮頸がんの現状と統計

子宮頸がんは、予防可能ながんとして知られています。しかし、現在でも多くの女性が罹患し、命を失っています。HPVワクチン接種により、これらの数値を大幅に減らすことが期待されています。

統計情報のまとめ

診断される数(2021年)

10,690例

人口10万対:16.6例

死亡数(2023年)

2,949人

人口10万対:4.7人

5年相対生存率

76.5%

(2009~2011年)

※データ出典:全国がん登録罹患データ(罹患)、人口動態統計死亡データ(死亡)、地域がん登録生存率データ(生存率)
相対生存率:あるがんと診断された場合に治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標の一つ。異なる集団や時点などを比較するために用いられ、診断から5年後の相対生存率(5年相対生存率)が慣例的によく用いられます。

これだけ多くの人が子宮頸がんになっているんですね…私も心配になってきました。

先生

はい、年間約1万人の方が子宮頸がんと診断されています。しかし、HPVワクチン接種により、この数値を大幅に減らすことができます。早期発見・早期治療により生存率も向上しています。

年齢別の発症状況

子宮頸がんは20歳代から40歳代の若い女性に多く発症することが特徴です。特に30歳代後半から40歳代前半にピークがあり、妊娠・出産を控えた女性や子育て世代に大きな影響を与えています。

子宮頸がんの特徴
  • 20歳代から発症リスクが上昇
  • 30歳代後半〜40歳代前半がピーク
  • 初期は症状がほとんどない
  • 進行すると不正出血や骨盤痛が現れる
  • HPVワクチンと検診で予防可能

子宮頸がんの病期と治療について

病期と治療の選択

治療は、がんの進行の程度を示す病期やがんの性質、体の状態などに基づいて検討します。子宮頸がんの治療を選択する際には、次のことを調べます。

1)病期(ステージ)

がんの進行の程度は、「病期(ステージ)」として分類します。病期は、ローマ数字を使って表記することが一般的です。子宮頸がんでは、治療開始前に病期を決定する進行期分類を用いていて、Ⅰ期〜Ⅳ期に分けられ、早期から進行するにつれて数字が大きくなります

表1 子宮頸がんの進行期分類(日産婦2020、FIGO 2018)

ステージ1
Ⅰ期:がんが子宮頸部にとどまるもの

IA期病理学的にのみ診断できる浸潤がんのうち、間質浸潤が5mm以下のもの
IA1期間質浸潤の深さが3mm以下のもの
IA2期間質浸潤の深さが3mmをこえるが、5mm以下のもの
IB期子宮頸部にとどまる浸潤がんのうち、浸潤の深さが5mmをこえるもの(IA期をこえるもの)
IB1期腫瘍最大径が2cm以下のもの
IB2期腫瘍最大径が2cmをこえるが、4cm以下のもの
IB3期腫瘍最大径が4cmをこえるもの
 
イラストが表示されます。
ご理解いただいた上で、ご覧になる方は、クリック/タップしてください。

※1 浸潤がみられる部位の表層上皮の基底より計測して5mm以下のものとする。脈管(動脈または血管等)への浸潤があっても進行期は変更しない。

 

ステージ2
Ⅱ期:がんが子宮頸部をこえて広がっているが、膣壁下1/3または骨盤壁には達していないもの

IIA期膣壁浸潤が膣壁上2/3にとどまっていて、子宮傍結合織浸潤は認められないもの
IIA1期腫瘍最大径が4cm以下のもの
IIA2期腫瘍最大径が4cmをこえるもの
IIB期子宮傍結合織浸潤が認められるが、骨盤壁までは達しないもの
 
イラストが表示されます。
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ステージ3
Ⅲ期:がんの浸潤が膣壁下1/3まで達するもの、ならびに/あるいは骨盤壁まで達するもの、ならびに/あるいは水腎症や無機能腎の原因となっているもの、ならびに/あるいは骨盤リンパ節ならびに/あるいは傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの

IIIA期がんは膣壁下1/3に達するが、骨盤壁まで達していないもの
IIIB期子宮傍結合織浸潤が骨盤壁にまで達しているもの、ならびに/あるいは明らかな水腎症や無機能腎が認められるもの(がん浸潤以外の原因による場合を除く)
IIIC期骨盤リンパ節ならびに/あるいは傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの
IIIC1期骨盤リンパ節にのみ転移が認められるもの
IIIC2期傍大動脈リンパ節に転移が認められるもの
 
イラストが表示されます。
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ステージ4
Ⅳ期:がんが膀胱粘膜または直腸粘膜に浸潤するか、小骨盤腔をこえて広がるもの

IVA期膀胱粘膜または直腸粘膜への浸潤があるもの
IVB期小骨盤腔をこえて広がるもの
 
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※小骨盤腔:図の点線より上の骨盤で囲まれた空間

出典:日本産科婦人科学会,日本病理学会,日本医学放射線学会,日本放射線腫瘍学会編.子宮頸癌取扱い規約 臨床編 第4版.p4-5,7-11.2020年,金原出版.より改変

2)がんの種類(組織型)

子宮頸がんは、顕微鏡下でのがん組織の見え方によって、いくつかの組織型に分類されます。主な組織型としては、扁平上皮がんと腺がんがあげられます。扁平上皮がんが全体の8割程度、腺がんが2割程度を占めます。

重要 扁平上皮がんには、CIN(子宮頸部上皮内腫瘍)と呼ばれるがんになる前の状態が存在します。CINには3つの段階があり、CIN1、CIN2、CIN3と進みます。

前がん病変の分類
  • CIN1:軽度異形成(定期的な検査で経過観察)
  • CIN2:中等度異形成(定期的な検査で経過観察)
  • CIN3:高度異形成・上皮内がん(治療が必要)
  • AIS:上皮内腺がん(腺がんの前がん病変、治療が必要)

CIN3は以前「上皮内がん(CIS)」とされていた病変を含み、扁平上皮がんの前がん病変とされています。腺がんの前がん病変はAIS(上皮内腺がん)といいます。前がん病変(CIN3またはAIS)があることが分かった場合には、治療を行います。また、CIN1、CIN2の場合には、引き続き定期的に検査を行って進行していないか確かめます。

図2 扁平上皮がんの発生・進行

正常 → CIN1(軽度異形成)→ CIN2(中等度異形成)→ CIN3(高度異形成・上皮内がん)→ 浸潤がん

※出典:日本婦人科腫瘍学会編.患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン.2016年,金原出版.を参考にして作成

この段階的な進行を理解すると、HPVワクチン接種による予防の重要性がより明確になります。HPVワクチンは、このような前がん病変や子宮頸がんの発生そのものを防ぐことができます。

子宮頸がんの治療について

子宮頸がんの治療には、手術(外科治療)、放射線治療、薬物療法、緩和ケアがあります。治療は、がんの進行の程度を示す病期(ステージ)やがんの性質、体の状態などに基づいて検討されます。

病期(ステージ)別治療方針

早期がん(I期〜II期)
  • 円錐切除術:前がん病変やごく早期のがん
  • 単純子宮全摘出術:IA1期まで
  • 準広汎子宮全摘出術:IA2期
  • 広汎子宮全摘出術:IB期以上
  • 放射線治療:手術が困難な場合
進行がん(III期〜IV期)
  • 同時化学放射線療法:標準治療
  • 放射線治療:外部照射+腔内照射
  • 薬物療法:細胞障害性抗がん薬
  • 分子標的薬:併用療法
  • 緩和ケア:症状管理

妊孕性温存治療

重要 将来子どもをもつことを希望する方で、前がん病変からIB1期までの場合には、妊孕性温存治療が選択肢となる場合があります。ただし、再発リスクや妊娠時の合併症について十分な理解が必要です。

妊孕性温存治療の種類
  • 円錐切除術:子宮頸部の一部のみ切除
  • 広汎子宮頸部摘出術:子宮体部と卵巣を温存

※治療後の妊娠時には流産・早産のリスクが高まるため、専門医との十分な相談が必要です。

治療後の生活への影響

手術後
  • 排尿のトラブル
  • リンパ浮腫
  • 腸閉塞のリスク
  • 卵巣欠落症状
放射線治療後
  • 卵巣機能の低下
  • 腸管や膀胱への影響
  • 性生活への影響
  • 更年期様症状
薬物療法中
  • 吐き気・嘔吐
  • 脱毛
  • 白血球減少
  • 末梢神経障害

これらの治療による影響を避けるためにも、HPVワクチン接種による予防定期的な子宮頸がん検診が極めて重要です。

治療の影響がこんなに大きいなんて知りませんでした。やっぱり予防が一番大切ですね。

 
 看護師

その通りです。子宮頸がんは予防可能ながんです。HPVワクチン接種により、将来の子宮頸がんリスクを大幅に減らすことができます。若いうちの接種が最も効果的です。

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